ホームカルフの最新作役者紹介『久喜仁』役

役者をやるなら男は遊び人、女はしたたかでいいと思う。 もちろんいい意味でね


向出 淳拓むかいで じゅんたく

 インタビューが始まる前からアクションを交え、コケティッシュなやりとりで笑わせてくれた向出淳卓さん。インタビュー直後には「もう終わっちゃうんですか?」とちょっぴり残念そうでしたが、そのバイタリティ溢れるキャラクターは芝居、役者の枠に留まらないようです。カルフの作品にも数多く出演されている向出さんに現在の心境を伺いました。


―まず、カルフとの出会いのきっかけは何だったんですか?
 元々は毛利玄さんと養成所が一緒だったんですよ。養成所では全然会ってなかったんですけど、別のパーティかなんかで知り合って、偶然養成所が一緒だったことを知って。…で、オリカワさんを紹介してもらって、以来全部で6本…かな?ずっとカルフの作品には出てて、やっと今回初の主演ですけど(笑)


―主役の仁を演じるにあたっての抱負などを聞かせて下さい。
 自分と仁の境遇っていうのに同じ所があるんで、そういう…仁の役、そのまんまを出したい。自分が悔しい思いとか、つらい思いとかしたこととかね。仁の良いところとかね、純粋な部分とかね、仁ほどじゃないけど似てるところもあるかなって。だから入りやすいところはありますね。実際の現場でも自分のテンション上げて、全体をひっぱって行きたいです。


―役柄と似ているところというのは??
 うーん…今まで結構いろいろチャンスはあったんですよ。ウルトラマンの映画もそうなんですけど、CDデビューも決まってて、レコーディングもしてたんですけどダメになって。なのに同じバンド仲間のナベ(今回コウスケ役の渡辺ユウスケ氏)はそのままオッケーって感じで、東京ビッグサイトとか大阪とかステージ決まってるし。
そういう面で「何やってんだろうな…」っていうね。チャンスを逃しちゃったなっていう。今までそういうのあったんですよ。そういうのがね、似てるっていうか。他にも、木更津から出て来たバンドって元々高校時代の友達なんですよ。まぁその頃はガクランとか着てませんでしたけど(笑)バンド仲間っていうか、対バンでやってたり、メンバーの一人が同じバンドだったりしたこともあって。…で、今でも企画とかイベントとかにも参加してたりすることもありますけど、でも高校卒業して東京出てきたのって自分が一番早かったんですよ。
みんなバンドやりたいって言ってる間も自分は役者やりたいって思ってて、高校の後半から話が出て、正直言って自分が一番乗りだったんですよ。この世界にぽんって入って、付き人やったり昼ドラも出て、CMも出て、お〜すげえなって言われてる間に、気付いたらみんなどんどん大きくなっちゃってっていう、そういうところがね、似てるなっていうかそんな感じですね。


―今までの経歴を教えてもらえますか?
 一応、18で東京に出て来て、2年間あおい輝彦氏の付き人をやって。その後はいろんな養成所通ったり、フリーでやってたりして、最近やっと今の事務所に落ちついた感じです。
その間に昼ドラやったり、CMやったり、Vシネマやったりっていう。…で、一番新しいのだと、今年の夏公開になる『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス』に出てます。えっと…杉浦太陽くんのやつ。


―幅広くお仕事をされている淳卓さんですが、自主映画にも出演される理由などはありますか??
 それは周りからもよく言われるですけど、まぁオリカワさんとは長い付き合いっていうのがありますけど、自分に対しては…確かに何本も作品やったりしてるけど、まだ、まだまだ勉強したい。養成所行って勉強したりする以外にも、実際に現場のカメラの前で何かを表現したい。
それに映像だけじゃなくて『クレイジー・クライマー』っていう自分でやってる舞台の方も続けてますし。なにごとも勉強で。カテゴリーにこだわらないで…うん、どうであっても役者をやるってことは同じだから。それは100%そうですね。


―淳卓さんにとってカルフとは何ですか?
 自分を認めてくれるところ…かなぁ。


―では最後に、見てくださる方に一言お願いします。
 いつもは自分のキャラクターだと、テンション高くて、わーってやってるイメージだと思うんですけど、今回は「陰」の部分を出して行くんで、そういう自分もいるんだよっていうのを見て欲しいですね。ナイーブだったり繊細だったりっていう、同じ人間だよっていうね。いつもふざけてたりするけど、真剣に悩んだりするんだよっていうね。そういう、仁のシチュエーションと重なる部分も含めて今までと違った一面を出して行きたいですね。

 (2003.06.23・下北沢の某バーにて/取材:水無月朋子)


向出 淳拓 (むかいで じゅんたく)1976年12月9日生まれ。千葉県出身
歴代のウルトラマンシリーズをはじめ、『池袋ウェストゲートパーク』『ラブコンプレックス』『春が来た』『ダウンタウンのごっつええ感じ』等のTV、『6週間・プライベートモーメント』等の映画、また『新麻雀放浪記5』『湘南爆走族2』『トゥルーフェイス』等のビデオ作品に出演する他、クレイジーケンバンドらも参加した、山崎 廣明氏によるCD『Salud』にナレーションとして参加するなど、活躍の場を広げている。また、ラッパー役で出演してる『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス』が2003年8月に公開予定。



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