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『男たちの大和』の甲板に上がる(3

挑戦者:工房の主人


対岸に着くと、流れに沿ってぞろぞろと進みます。
ものすごい人込みです。

整列をする警備員の人の大きな声が飛びます。
バスが止まり、どぉーっと人が降り、またどぉーっと人が乗って発車していきます。


尾道って、こんなに人がいたっけ???


僕らもバスに乗り込みます。




すごい人です。

田舎のバスで、つり革につかまってる人、初めて見ました。

「そんなの写真撮りんさんな!」

母親が小声で注意します。
サイトのネタにするんです、そんなことは言えませぬ。

「いや、そのまあ、何かね、ハハハ・・・・」


人の流れに沿って行くと・・・


お!




これだ。





遠くから見たらヘボかったけれど、こうして近付くと、なかなか圧巻です。





甲板から、尾道駅の方が見えます。
さびしんぼうな人がいたり、転校してきたり、坂を転げ落ちたり、時をかけたりする少女のいる方です。

幼い頃から、100回は軽く行っている千光寺(せんこうじ)も見えます。





ただこうやって見て写真撮ってきただけじゃつまらない。
ポスターの写真の場所を探そう。



この場所です。




どうやらここがそうらしい。
ここでいきなり分かったのです。
なんか物足りない、と思ってた理由が。

そう、司令塔がないのです。

どぉーんとそびえる塔がない。

CG合成だったんですね、あれ。
確かにあんなのを作ってるとお金がかかってしょうがない。






古ぼけた塗装も、ちゃんと美術さんが微に入り細に入り行っています。
全体としてもちゃんとリアルな出来。

拍手です。





大和の下はこんな感じ。

こっちの建築設計は大丈夫でしょうか。





ここからの光景に一番感動しました。
一瞬気分がトリップ。

そう、過ぎし日、大和はこんな勇姿を空に浮かび上がらせていたのです。
鋼鉄の巨体を。

これがベニア板でできてるなんて信じられません。

バスの運転手さんが、

「戦艦大和は惜しくも沈んでしまいましたが、尾道の大和は絶対沈みません。
浮かんできます。


と笑いをとってました。





撮影中、役者さんやスタッフさんたちが食べたと言う食堂が残っており、今は観光客が利用しています。
おみやげ屋さんも、ストラップやポスター、プラモデルといった大和グッズから、大急ぎで作ったらしい大和お菓子までいろいろ盛り沢山でした。





船着き場までの帰りのバスを待つ人々。
なんだかうれしくなりました。

こんなに尾道が人気出るなんて。

いつか尾道で映画を撮るのがひとつの夢です。
駅などで配られている『尾道映画ロケマップ』に載るのが目標です。


映画が完成し、
ロケ地の人々も歓迎し、
そしてセット見たさに観光客が押し寄せる。

いい組み合わせです。


僕らはこそこそ撮影するだけですから。





駅前で、東京に出てきて初めて存在を知った、尾道ラーメンを食べてきました。

豚の背油を使った、甘辛あっさり味です。
おいしい。


今回は、急に郷土心が芽生えてしまい、帰り際にこんなものを買ってしまいました。






尾道限定キティのストラップ。





さすがにキティちゃんは、ちょっと恥ずかしいです。

(おしまい)


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