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ささやかな復讐 −ディアボラ・チキン−

シチューがらみでもう一品。そのままではなく、ソースとして使ったお料理をご紹介しようと思う。タッグを組ませる相手はチキンステーキ。ディアボラ・チキンというと何だかよく判らないけれど、日本語だと「チキンステーキ・小悪魔風」というらしい。マスタードの辛味が「小悪魔」なんだそうな。

鶏のモモ肉に塩こしょうして、フライパンで焼く。厚みがあると中まで火が通らないので、フォークでガシガシ穴をあけ、皮目から焼いて焦げ目がついたらひっくり返し、弱火+蓋をしてじっくり火を通すのが正解。
焼き上がったら、ちょっと熱いのを我慢しながら、モモ肉の表面にマスタードをぺたぺた塗りつける。私は粒マスタードをがっちょり塗るのが好きだけど、その量はお好みで。その上からパン粉をふってオーブントースターでパン粉に軽く焦げ目がつくくらい焼いたら出来上がり。
茹でたにんじんとか、いんげんとか、じゃがいもとか。適当に添え物を載せたお皿に前出のシチューを敷いて、その上にこのチキンを載せる。さくさくに焼けたパン粉に、マスタードとシチューソースがからまって、なんとも言えないおいしさである。



そういえば、同居人とケンカした次の日にこれを作ったことがあった。辛味の弱いマスタードの代りに、和辛子をごってり塗り込んでやったんである。
辛いとか言ったら「間違えたー」とかすっとぼければいいやってなノリ。ささやかな復讐をたくらんだんだってわけ。

…で、どうなったか。
ごってり塗りこんだはずの和辛子も、火を通すと辛味が飛んでしまって「大変おいしい」ということになってしまったのです。アテが外れてがっくりしながらも、この一皿は赤ワインにばっちり合ってしまうので、いつの間にか酔っ払って、全部どうでもよくなってしまった。復讐劇は失敗だったのである。

そんな物騒なことはともかくとして、赤ワインのお供にぜひ。お酒を召し上がらない方でも、パンでもごはんでもどっちでもいけちゃいます。
…というわけで、次回もまた「シチューソース」を使った一品でお会いしましょう♪


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