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vol.3 「撮影現場もイロイロ」の巻

le 22 août 2004

 パリ市内では、あちこちで毎日何がしか、撮影が行われている‥と思います。やっぱ首都ですし、花の都って言われてますもんね。なんてったって絵になる。  
 で、撮影現場って野外だとパッと目につくし、「おぉー、なんか撮影してるぞ、映画かな?テレビかな?有名人がいるかな?」なんて野次馬根性も出てきてつい立ち止まって覗き見したりなんてしちゃうけど、そうもいかないメ現場モというのがあります。それは「室内撮影」です。当たり前だけど、関係者のみ入れる場所。  

 じゃあ、そんな室内撮影の現場にひょっこり出くわすことなんて無いだろう、というとそうでも無いんです。ちょっと不思議な形で出くわすことがけっこうあります。  

 時々、1〜2部屋ぶんのアパートの窓を黒い幕で囲ってあるのを目にすることがあるんですが、コレ、実は「室内撮影中」だっていうことを夫が教えてくれました。
たとえば夜のシーンの撮影を時間の都合で昼間行ってしまう場合など。もしくは部屋の一部だけの撮影の場合っていうのもあるかもしれません。(夫は「エロ・ビデオの撮影かもしれないよ〜」なんて言ってましたが‥どうなんでしょ??)  

パリ市内では石造りの建物の表面を磨いてきれいにすることが市の条例で決まっているので、そういう作業中の現場だったり、工事現場だったり、各所で「足場」や「シートで囲ってある」のを見ることがあります。だからこの黒い幕で囲ってあるの も、ふと見逃してしまうのです。  
 
パリ市内のアパートは天井付近にきれいな装飾が施してあったり、暖炉があったり、床が大理石や古い板張りであったり、とにかく独特の味を持っている部屋が多いので、撮影にはもってこいなんだと思います。  

 18区でも実は何度もこの幕を見たことがあります。知らないうちに、知らないところで撮影は、ひっそりと行われているのですね。わたしたちには「作品」になった時にしか見ることができない、そのメ幕モの内側の様子。  

パリ旅行を計画中の方は、観光するだけではなく、目の前に連なるアパートを見渡してみてください。静かに見えるアパートの窓の並びの中に、すてきな映画の「撮影現場」があるかもしれませんよ。

 


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