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vol.3 「チラシも無いなんて!」 |
le 23 mai 2004
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フランスと日本の映画事情の違いといえば前回描いた「料金の安さ」が第一に挙げられるけれど、もっとディテールで言えば、実は「パンフもチラシも無い」のであった。そして多分、「美しい半券」も…。 映画館で売られているモノと言えば、まず、映画のチケット(当然じゃ。)、そして、ポップコーンやお菓子、ジュースなど。日本だと、これに加えてパンフや映画関連グッズ(サントラCDとか)なんてのを売っているんだけれど、そういうのはフランスの映画館ではお目にかかれない。ディズニー映画とかなら、子供向けグッズを売ってることがあるかもしれないけれど。 そして、何より残念なのが、チラシが無いこと。 「チラシを集める」という無意識に行ってしまうあの行為、当然のように存在するチラシ、あれが無いだなんて!けっこうショック。映画マニアの方の中には、わざわざチラシにシワとか折れ線が入らないように、ファイルとか持ち歩いて映画館へ行く方もいらっしゃるのでは? では、フランスではどうやって次回作の情報を得るのかと言うと…映画館グループが発行している無料の小冊子などに、まとめて情報が載っているのです。でも、それは日本のチラシ裏に書かれているような文面とは何か感じが違う。そう、映画雑誌の感じに似てるのです。あと、日本のチラシ裏には「映画館の名前、○月下旬公開!」なんて文字が書いてありますが、そういうのも、何年か後に見るとなつかしい思い出が蘇ってきてなかなか良いものです。でも、映画館発行の小冊子じゃあ、ねぇ…。 フランス人の知り合いの女の子が、わたしが一時帰国すると知って「日本の映画のチケットってきれいなんでしょ!?もし日本で映画を観たら、それ持って来てくれない?」ってわざわざ頼まれたのです。フランスで前売りチケットというのを買おうとしたことが無いので、そういうのが存在するのかどうかも実は知らないのですが、あったとしても多分、文字が印刷されただけの地味〜なものなんだと思う。 日本もそうですが、劇場の当日券って単なる四角い紙切れに文字が印刷されているだけで、味気ないですよね。でも、あのきれいな半券やチラシなどを作るだけでもお金がかかる。フランスは、そこを排除して映画の値段を下げているのだろう。なんて合理的で、ビンボー人に優しい国なんだろう!って、そう理解するほうが正しいのかも。
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