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vol.1 「入り口と出口は別なのダ

le 2 mai 2004

 入り口と出口は別。文字にしてしまうと「なんだ、そんなの当然じゃないか。」と思われてしまいそうだけれど、実際にそれを体感するとなると「エ??」って感じなのです。  

 パリ市内の映画館あちこちに足を運んだけれど、数多くの映画館の入り口と出口が別々の場所に設置されている。つまり、入り口は正面の大きな場所なんだけど、映画を見終わると職員に「出口はこっち→」と指示され、その方向に向かって歩くとなんだか薄暗く狭い通路みたいな所や階段の“いかにも裏口です”って所を通らされ、そして裏路地に出るのであった。そんなこと知らなかった最初のうちは、一瞬「エ?ココはドコ???」って思ってました…。大通りから横に伸びる細い脇道に急に放り出されただけで、なんだか迷子になっちゃった気分。  

 日本でも「完全入替制」は当たり前だけれど、完全入れ替えって、何もここまですること無いんじゃない?って思いません?観終わったらさっさと出てけ!と言わんばかりに…。(帰り際にトイレに行こうと思ってたのに行けなかった、ってことすらありました。トホホ。)  
でも実はコレ、もしかしたら、路上生活者が映画館で昼間の時間を過ごすのを防いでいるのかなって気もします。  

 いずれにしても、ちゃんとお金を払った観客の身としては、最後の最後に汚い裏口みたいなところから放り出されるっていうのはイタダケナイ。すでに観終わった観客と、これから観る観客の通る通路を別々にするとかして、せめて「正面玄関」から帰らせて欲しいな〜と思うのは贅沢なことなのでしょうか…。


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